目次
秋田港
1.1 秋田港の概要
秋田港は秋田県西部に位置する港で、かつては土崎港と呼ばれていました。ここは古くから日本海の要塞として知られ、1951年に日本政府によって海上重要港として指定されました。外貿コンテナや国内外へのフェリーが発着し、日本海北部の物流拠点として重要な役割を果たしています。
1.2 「道の駅」秋田港
2010年3月1日に秋田港は「道の駅」として認定され、同年7月31日から正式に使用されています。「道の駅」秋田港は主に3つの部分から構成されています。
- 秋田海港の塔SELION(1994年完成、塔名SELIONは「大海」を意味する英語「SEA」と「展覧館」を意味する「PAVILION」の合成語)
- SELION屋内緑地公園(1995年完成)
- SELION広場(1996年完成)
ここには248台の車を収容できる大型無料駐車場もあります。高さ143メートルの海港の塔SELIONは、外壁に6272枚の強化ガラスを使用しています。展望台は海抜100メートルの位置にあり、秋田市内や男鹿半島、鳥海山を遠望でき、日本海に沈む夕日の景色は絶景です(展望台は無料で利用できます)。
SELION屋内緑地公園の外壁もガラスで、自然光が室内の植物を照らす防風型の公園で、滑り台や砂場などの遊具があります。
SELION広場の港振興センターには様々な会議室やイベントホールがあり、多目的に使用できます。
「道の駅」秋田港へのアクセス
- 奥羽本線土崎駅からタクシーで約5分
- 秋田新幹線秋田駅から秋田中央交通「SELION」バスで22分
寒風山
2.1 寒風山の地理概要
寒風山(妻恋山または羽吹風山とも呼ばれる)は、日本秋田県男鹿半島の東部に位置する標高355メートルの火山です。標高はそれほど高くありませんが、山頂からの視野は広く、寒風山は男鹿半島および大泻地質公園の一部です。大正時代の地理学者志賀重昴は、ここを世界三景の一つ(他の二つはアメリカのグランドキャニオン国立公園とノルウェーのフィヨルド)と称賛しました。
2.2 寒風山の地質と地形
寒風山は男鹿半島および大泻地質公園の一部で、約3万年前に火山活動があり、その後何度も噴火を繰り返して現在の地質地形が形成されました。史料によると、寒風山の最後の噴火は1810年で、山頂付近には火山活動による火口痕跡が残っています。目視できる火口には第1火口、第2火口、妻恋崖火口の3つがあります。最大の火口は第1火口で、かつて「古玉池」と呼ばれていたと言われています(秋田男鹿地域では、そこが村姑玉兒が池に投身し大蛇に変わった場所とされ、池の水が干上がった後に大蛇が「蛇越長根」を越えて「新玉池」へ移動したという伝説があります。「古玉池」「新玉池」「蛇越長根」は男鹿地域の古い伝説に由来しています)。
寒風山は安山岩(英語: andesite)で構成されており、地元では「男鹿石」と呼ばれています。この岩石は硬くて非常に耐久性があり、建材や庭園用の石材として使われます。冬を除く暖春から寒秋にかけて寒風山は緑の草に覆われ、2022年6月には全国草原協会(静岡県)の評価で「未来に残したい草原の里100選」の一つに選ばれました。秋田県男鹿市脇本富永字寒風山62-1 / 展望台は3月21日~12月3日営業、8時30分~17時
2.3 寒風山の観光
寒風山の山脚から山頂までの広くて平坦な道路を「全景ルート(Panoramic Line)」と呼び、車で山頂近くまで行くことができます。駐車場に車を停めてから、山頂の展望館まで階段を徒歩約5分で登れます。山頂付近には明治政府が建てた御柱に「御過剰御誓文」と刻まれています。1964年には山頂に展望館が開設され、日本で現在運営されている山上の3つの回転展望台の一つです(他の二つは長野の開天高原と兵庫の須磨浦山)。館内1階にはギフトショップやレストラン、展望台のチケット売り場(大人550円、小中学生270円)があります。1階から2階に上がると、男鹿半島および大泻地質公園の地形や変遷についての展示が行われている展示室があります。3階には男鹿地区の歴史文化についての展示があります。最上階には360度回転する展望台があり、男鹿半島の鳥海山、真山、入道崎、白神山地、秋田湾などの自然景観を一望できます。展望台は約13分で一周します。
寒風山は草地が広がり、木が少なく山体が緩やかで、パラグライダーのスポットとしても非常に人気です。ここではしばしば空に浮かぶパラグライダーを見ることができ、パラグライダー専門のスクールもあり、空を飛ぶ楽しさを体験できます。また、寒風山の夜景も非常に有名です。
寒風山へのアクセス
- 車でのアクセス: JR男鹿線脇本駅から約15分、秋田港から約30km、約40分
生剥鬼館と男鹿真山伝承館
3.1 生剥鬼館
生剥鬼館は1999年に開館しました。本館の建築目的は、世界無形文化遺産である男鹿地域の生剥鬼の文化と歴史を広めることです。生剥鬼館の外壁には寒風山の「男鹿石」(安山岩)が使用され、館内には秋田杉が多く使われています。生剥鬼館は「神秘展」「伝承展」「生剥鬼木偶展示室」の3つの主要な展示室に分かれ、さらに石田千秋のマスク制作エリアや撮影変身エリア、特別展示コーナー、記念品販売エリアなどもあります。館内では、生剥鬼の誕生、発展、伝承について紹介し、視覚や聴覚、感覚を通じて秋田男鹿地域の独自の風土と文化を体験できます。
3.2 男鹿真山伝承館
男鹿地域の生剥鬼文化は毎年12月31日の大晦日に行われ、生剥鬼(事前に家主の同意を得た上で)が各家庭を訪れます。生剥鬼は新年の祝福をもたらす神として考えられており、家主は家の状況を報告し、来年も豊かな生活と家族の安全を祈ります。生剥鬼はまた、隠れている子供を意図的に探し出し、捕まった子供は泣き叫びます。家主はすぐに子供をかばい、良い酒や料理で生剥鬼をもてなします。子供たちは生剥鬼に連れて行かれないように、今後は親の言うことをよく聞くと約束します。
男鹿真山伝承館は男鹿地域の典型的な民家で、ここでは生剥鬼の文化習俗を体験することができ
る現地の演出が行われています。演出は生き生きとしており、心に残る内容です。
- 生剥鬼館と男鹿真山伝承館の共通チケット
- 4月~11月: 880円(中小学生550円)
- 12月~3月: 1,100円(小中高生770円)
- 交通
- 東京駅 → 新幹線 → 秋田駅 → JR男鹿線 → 男鹿駅 → 生剥鬼館(約5時間20分)